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急性腎炎

急性腎炎とは
急性腎炎(急性糸球体腎炎)は、小児から思春期までに生じることの多い病気です。
典型的な例は扁桃腺やノドが腫れて熱が出たあと、1〜2週間して尿の出が悪くなり、むくみが出てきます。
尿検査で血尿やたんぱく尿が出ており、血圧も高くなっているときはこの病気を考えます。
原因のほとんどは、溶連菌(溶血性連鎖状球菌)という細菌です。この細菌は、扁桃腺やノドにとりついて炎症を起こしたあと、溶連菌の毒素が体の中に入り、これに対抗するための抗体ができて、体の中をぐるぐると循環するうちに、腎臓の糸球体で反応して炎症を生じてしまうのです。
診断
症状、年齢、尿検査
治療法
安静、保温、食事療法が中心。注射や飲み薬は補助的に使用します。
食事は、減塩、低たんぱく食。むくみのひどい時には無塩食にします。
経過

飲食店の出前持ちをしていた青年は、体格はよく、頑健そうにみえます。

 しかし、顔色は青白く、眼や足のすねの周囲に若干のむくみがあり、生気がありません。店主が言うには、最近「疲れやすい」といって出前を嫌うようになったので連れてきたのだそうです。診察をしなくても皮膚の色や弾力性、アンモニア様の口臭などから、すぐ尿毒症が疑われました。外来で至急検査をしたところ、血液の尿素窒素、クレアチニンともすでに高く、尿毒症にまちがいないことがわかりました。
 この青年の郷里は東北地方で、元来、明朗な性格でした。
慢性腎炎があったことなどつゆ知らず、健康そのものと思いこんでいたので、病院にはまったく縁がなかったのです。

 この症例をみると、何年か前に一回でも検尿をしていれば、当然尿タンパクが陽性であったはずです。その時点で手を打てば、このように速く進行しなかったものと悔やまれました。

 このような症例は枚挙にいとまがないわけで、慢性腎炎に関しては、自覚症状はあてにならないのです。


※この青年の場合は、過去に一回でも受けていれば、こうはならなかった、という推測がありますが、「前の年までは異常はなかったのに、たまたま一回会社の健康診断をさぼったら、翌々年にはタンパク尿がたくさん出ていた」という人がいます。そこで検査をしてみたら「すでに腎不全だった」という例は少なくない、とのことです。

参考文献
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「腎臓病が分かる本/杉野信博 他著/講談社」
「腎臓病−気になるむくみと尿の異常/長田尚夫・日台秀雄著/新星出版社」
「腎炎、腎不全に負けたくない人へ/東間紘著/東洋出版」
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