| 腎不全とは |
腎不全というと、完全に腎臓が働かなくなってしまう状態を言うのかと思う人もいるかもしれません。しかし、完全に機能が0%になってしまうわけではなく、一応、腎機能が正常な人の50%に落ちたときから「腎不全」と呼んでいます。
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| 急性腎不全 |
急性腎不全になると、急速に1〜2日で腎臓の働きが失われ、尿が出なくなります(無尿)。中には例外もあり、急性腎不全になっても軽症の場合は、うすい尿は出せますが、尿毒症であることには変わりがない場合もあります。侵される場所は、主として尿細管です。そのために急性尿細管壊死という病名で呼ばれることもあります。
急性腎不全を起こす事態には、次の3つがあります。
●腎前症:
腎臓以前の問題によって引き起こされた腎不全、たとえば大出血などで腎臓へ送られるべき血液が減ってしまった場合の腎不全。
●腎性:
腎臓に毒となる物質(たとえばクリーニング業に使われている四塩化炭素、コールドパーマ液として使われているブロム酸カリ、塩素と水銀の化合物で防腐・消毒用に用いられる昇コウ、医薬品のカナマイシンなど)が、腎臓をだめにした場合。
●腎後症:
両方の腎臓からの尿を運ぶ尿管ががんの浸潤などでつまってしまうといった事態によって引き起こされたもの。
いったん急性腎不全になると、事は重大です。体の中の水分や電解質のバランスは崩れ、酸血症に傾き、尿毒症性物質による症状-吐き気、頭痛、意識障害などを生じるので、早急に血液浄化をしなければなりません。
この方法には、血液透析、血液濾過、CAPD、プラズマフェレーシスなどがあります。
この急性腎不全のとき、腎臓だけでなく、肺、骨髄、心臓、肝臓などの臓器の機能低下を伴うことがあります。このような状態を多機能不全と呼びますが、侵される臓器の数が多くなると、徹底した治療を行っても救命率は残念ながら高くありません。
しかし幸いにも、この急性腎不全は、強力な血液浄化をおこなって、多機能不全を合併することなく2〜3週間持ちこたえると、腎臓の尿細管は再生して、また尿を作り出せるようになります。こうなれば、約90%の人たちは、またもとの腎機能に戻ることができます。 |
| 慢性腎不全 |
慢性腎不全は、急性腎不全と異なり、文字どおりゆっくりと年単位で病気が進行します。
慢性腎不全を生じる病気はたくさんあります。もとの病気がなんであれ、病気が慢性に進行して、片側の腎臓だけで百万個あるといわれているネフロンの数が3分の1くらいになると、腎不全といえます。
さらに腎機能が低下して、腎臓の血流も10分の1以下になると尿毒症の症状を生じる可能性が出てきます。
血清クレアチニンの正常値は、1デシリットルあたり0.5〜1.2mgですが、クレアチニン値が8mgを超えると必要に応じて透析を行ってもよいというガイドラインが厚生省から出されています。 |